キメラですこしカオスな行段系かな配列です。
定義に制約の多いATOKでも実装できるよう作られています。
あること
ないこと
つまり?
ATOK を使う際、AOUR 以外の選択肢がほしかったのです。
それは籠鳥配列ができる以前のお話
その昔、Typewellというタイピングソフトがあったそうな。
そこにある子どもがであい
ランキングサイトまでもあるたいそうイケてるフリーウェアに
狂ったように1日に何万打も打っては、ランキング1000位以内に入ったこともあったそうな。
そんなある日、
集中力というより文字を認識するまでの速度、「意識の壁」を感じ
激しい競争に興ずるのをやめてしもうた。
時が流れるなか、たまーにAHKやXmodmapで無駄に奇抜で変な配列をつくっては、
公開もせず使ったり使わなかったりしました。(だって扱いにくいんですもん) ※
いろんな配列で遊べるタイピングソフトをつくるも
複雑にしていくうちにいつのまにか偶発的なバグが混入し開発は破棄されたものの、
そのソフトによって自身が作った配列が
醜悪な使いにくさのわりに月配列と同等かそれ以下の打鍵効率だということが露呈したのでした。(彼らは優秀すぎる)
そうしてタイピングからも配列作りからもプログラミングからも離れるなか一太郎がやってきて、こう言いました。
「変換中の辞書が便利だからATOKを使いなさい。あっ、スマホは別ですよ。」
そんなわけでATOKユーザーとなったわたしは、さすがにQWERTYじゃな・・・と思い配列を探し始めます。
見つかったのは「月配列」の古い定義ファイルと「AOUR」でした。
わたしはすぐさまAOURを試してみることにしました。
「うん。趣味じゃないな。」
それはまぎれもない率直な最初の印象でありながら致命的なものでした。
効率や速度に不満が出たのではありません。設計の方向が趣味じゃなかっただけです。
使えるかどうかで言えば十分に使えるでしょう。
でもそんなことで別の配列をつくっちゃうのがオタクなんですよ。
そうして元々はAOURだったものは籠鳥配列へと姿を変えいまに至ります。
※ 失敗作の例
ふりかえってみると頭を働かせないと打てないものが多かったですね。
ATOKでも実装可能な行段系かな配列をつくっていくわけですが、
ATOKのローマ字定義テーブルの制約にはかなり厳しいものがあります。
他の日本語入力(IME)と比べてもトップクラスの柔軟性のなさです。
親指入力に対応していたAnthyや、
柔軟性が高くハングアップしづらいGoogle日本語入力(mozc)を見習ってもらいたいものです。
それでも使うのはATOKがやはり便利だからにほかなりません。
そのATOKの制約はというと具体的には以下のようなものです。
※古いバージョンで定義してインポートするなら一応下段すべてに割り当て可能
だがちょっとした改変がめちゃんこ面倒になるのでそんな方法は使いたくない。
1 > 2 > 3 > 4の順に厳しい。
意外とATOKって貧弱っていうか仕様が古いです。
定義数に制限がなく贅沢な仕様にできるのであれば、
定義数が数千に膨れ上がる3打で2文字打てる仕組みも採用できただろう。
SHIFTが使えたなら動詞活用にpoliteとcasualを使い分けるなど種類に幅を増やせただろう。
SHFITを拗音としたSKY#や蒼星配列のようなこともできただろう。
右下段も当然の権利のように有効活用していただろう。
しかし制限が多いというのはよいこともあります。
「使える手段が限られているほど考えることは少なく済む」ということです。